ウィッグデビューは新入学や転職など環境が変わるタイミングでするのが精神的には一番楽です。しかし、今の環境でウィッグをつけないといけないという状況の人もいると思います。私も当時はそんな状況で職場でウィッグデビューをしました。
私のウィッグつけ始めの経験や他の人がどのようにカミングアウトしているかなど、ウィッグをつけ始める時期やカミングアウトについて書きたいと思います。
ウィッグをつけるタイミングはいつ?
ガン治療などの副作用で髪が抜けてウィッグをかぶる…という流れの場合は、周囲の人が状況を把握しているので、治療のタイミングでウィッグをつけてもそれほど違和感もないと思います。「病気の影響でウィッグをつけている。」などと軽く話すのが自然だと思います。
また、現在の髪型とウィッグの髪型がそれほど変わらない場合には、長期休暇やお盆休みのあとにウィッグデビューすれば、気づかれないと思います。
ウィッグをつけるタイミングが難しいのは、私のように脱毛症で徐々にすでに薄くなった状態の人や病気のことを周囲に話していない人の場合だと思います。ウィッグデビューするのに一番楽なのは、学校がかわるタイミング(大学入学のタイミングetc)、社会人になるタイミング、転職するタイミングなどです。薄毛や脱毛を周囲は誰もしらないので、ウィッグをつけても不思議がる人はいません。
私もウィッグをつけようと真剣に考えだしたときには、転職しようかな…と本気で考えたほどです。でも、職場環境が気に入っていたので転職はせずにそれまでの職場でウィッグをつけていくという選択をしました。
ウィッグデビューしたときの周囲の反応
私の場合は、30歳頃から徐々に髪の毛が薄くなり、頭頂部の地肌がかなり見えるようになり、周囲の視線が気になりだしたときに、ウィッグをつける決意をしました。会社では私の薄毛にはみんな気づいていたのは間違いありませんが、誰も髪の話題には触れずにきました。
いきなりウィッグをつけて会社に行くのは勇気がいりました。ちなみに当時働いていた職場は総勢30人位(男女半々位)の事務所でした。まずはランチを一緒に食べている仲のよい2人の女性にウィッグをつけようと思うということを打ち明けました。2人とも好意的に受け取ってくれて、気持ちがだいぶ楽になりました。
2人に話した翌週月曜にウィッグをつけて初出勤しました。何事もなかったように普通してくれる人が大半でしたが、私をみるなり頭に目が行き、「えっ!」っていう顔をする人が何人かいました(いずれも男性)。そのような人には「ウィッグにしました」と明るく答えました。それ以上突っ込む人はおらず、無事の初日が終わりました。あとから聞いた話では、事前に相談した2人が予め周囲に話してくれていたそうです。ウィッグデビューを検討している方は、事前に仲の良い同僚や上司に相談するのもよいと思います。
私の職場は30~50代の人が多く、年齢層が高いこともあり、ウィッグをからかったり、馬鹿にしたりする人はいませんでしたが、若い人が多い職場の場合は周囲の反応は違ってくるかもしれません。
ちなみに現在は、その職場を辞めて、異なる職場で働いています。今の職場では最初からウィッグなので、私がウィッグだと気づく人はいません。ただ、女性同士になると髪型の話題になることもしばしばあるので、仲の良い女性社員にはウィッグであることをカミングアウトしています。そのときも特に何事もなく無事にカミングアウトできました。
ウィッグであることをカミングアウトするかどうかは人それぞれ異なると思いますが、私の場合は仲の良いに人にはカミングアウトしておいてよかったと思っています。ただし、世の中にはおしゃべりで、面白がって陰でいろいろな人に話していまう人もいるので、よく人を見極めてから慎重にカミングアウトしたほうがよいでしょう。
ウィッグをカミングアウトしない人も多い
「発言小町」というインターネット上で相談できる掲示板にウィッグのカミングアウトについての話題がありました。参考になることが書かれていたので紹介したいと思います(発言小町>心や体の悩み)。
アラフォーです。10代より全身脱毛症で医療用ウィッグを使っています。周囲には気付いている人はいるとは思いますが、幸いあからさまにバカにしたり、根掘り葉ほり聞いて来る人はいません。普通の友人や職場の同僚にはカミングアウトする必要はないと思っています。
私は、病気で薄毛になってからずっとフルウィッグをしています。機会があれば言うこともありますが、ほとんど言いません。「きれいに染めてるね。」と言われて、実は…と話したことがあります。若い子に「自毛ですか?」と普通に聞かれたことも。といっても、聞かれたのは8年で3回だけです。親しい数人だけにでもお話すれば気が楽になるのではないかと思います。
私は3年前にガンになり抗がん剤の副作用で髪が全部抜けたため、医療用ウィッグを使用していました。私の場合は職場には一切病気のことは内緒にしていました。絶対家族意外には知られたくないと思っていたから。やっぱり、なにかと気を使わせてしまうしね。ウィッグにはかなりお金をかけて30万弱するものを購入しました。毎日使うものだし、引け目を感じたくなかったからいいものを購入しました。
全頭脱毛になり、ウィッグを使いはじめて2年ほどになりますが、今までに家族、仲の良い友達や、彼氏にカミングアウトしてきました。冷たい態度をとられたりすることは一度もなく、体を心配してくれたり、気にしないよと言ってくれたり、普通に接してくれる人がほとんどです。恋人に打ち明ける時にはものすごく勇気がいりましたが、言ってしまったら後がとても楽です!
ウィッグをカミングアウトしても周囲から嫌なことを言われたりする人は少ないようですが、医療用ウィッグはとてもデリケートで人には話したくない話題なので、カミングアウトは慎重になっている人が多いですね。質のよいウィッグを使えば、周囲に気づかれずに過ごすことができるので、あえてカミングアウトする必要がないのではと思います。
早い時期にウィッグデビューの決断をするがよいかも
治療の副作用にしても、脱毛にしても今後髪が薄くなりそうだと感じたら、早めにウィッグをつける決断をするのがよいと思います。薄毛が周囲にわからないレベルのときに、自毛と似たウィッグをつけ始めれば周囲から不思議がられることなく、スムーズにウィッグデビューができます。
周囲にもわかるほど薄毛になってからウィッグをつけるとなると、デビューするのに気が重くなり精神的負担がかかります。
私の場合は、髪の毛が薄くなり始めた頃にはウィッグという発想がなくて(当時は今ほどウィッグが一般的ではなかったこともあります)、育毛剤を試したり、薄毛を帽子で隠したり…している間にどんどん脱毛が進行していきました。そのため、ウィッグデビューするのに悩み、時間がかかってしまいました。もし初期段階でウィッグにしていたら、ウィッグデビューで必要以上に悩む必要もなかったと思います。
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